見積もり手法
要点
- 見積もりとは、開発にどれくらいの工数(時間・人数)とコストがかかるかを事前に予測することです。
- 代表的な手法に「類推見積もり」と「積み上げ見積もり」があります。
- 見積もりには不確実性がつきものなので、あらかじめ「バッファ」を見込んでおくことが重要です。
なぜ見積もりが難しいのか
見積もりが不正確だと、予算超過や納期遅延につながり、顧客との信頼関係にも影響します。一方で、見積もりの精度を100%にすることは不可能です。プロジェクトの初期、情報が少ない段階ほど、見積もりの誤差は大きくなります。
工程が進んで情報が具体化するほど、見積もりの精度も上がっていきます。
類推見積もりとは
類推見積もり(類推法)は、過去の似たようなプロジェクトの実績と比較して、工数を見積もる手法です。短時間で見積もれる反面、参考にできる過去実績がないと精度が下がります。
ぽち先生のヒント引っ越し業者が「3LDKなら、過去の経験からトラック1台・作業員3人で半日かかる」と、過去の似た案件をもとに見積もるイメージです。
積み上げ見積もりとは
積み上げ見積もり(ボトムアップ見積もり)は、作業を細かいタスクに分解し、それぞれの工数を積み上げて合計する手法です。精度は高くなりますが、タスクの洗い出しに手間がかかり、要件が固まっていない段階では使いにくいという弱点があります。
2人日
3人日
1人日
6人日
ぽち先生のヒント引っ越しを「荷造り2時間+トラック輸送3時間+荷解き1時間」のように、作業ごとに見積もって合計するイメージです。
手法の使い分け
2つの手法は、プロジェクトの段階や目的に応じて使い分けられます。
バッファの考え方
見積もりには必ず不確実性が伴うため、想定外の作業や仕様変更に備えて「バッファ(予備の工数)」をあらかじめ見込んでおきます。バッファを削りすぎると、少しのトラブルでスケジュール全体が崩れてしまいます。
ぽち先生のヒント待ち合わせに行くとき、電車の遅延を見込んで少し早めの電車に乗っておくのと同じ考え方です。ぴったりの時間で計画してしまうと、少しのアクシデントで遅刻してしまいます。
その他の見積もり手法
類推見積もり・積み上げ見積もりのほかにも、実務では次のような手法が使われます。
どの手法を使うにせよ、見積もりの前提条件(対象範囲、使用する技術など)を文書化しておくことが、後々の認識齟齬を防ぐうえで欠かせません。
まとめ
見積もりは、開発にかかる工数とコストを事前に予測する営みです。類推見積もりと積み上げ見積もりを使い分け、不確実性に備えてバッファを見込むことが、精度の高い見積もりにつながります。
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